日本人は骨盤側の受け皿(寛骨臼関節窩)が浅く、体重を受ける面積が小さいことにより軟骨が悪くなりやすい人が多いとされています。また股関節を動かすときに骨盤と大腿骨がぶつかってしまい、変形が進むことがあります。この骨盤と大腿骨がぶつかる状態はFemoroasetabular impingement(FAI)と呼ばれます。
男性の0~2.0%、女性の2.0~7.5%であり女性に多いと言われます。
40~50歳ごろに症状を生じる人が多いと言われています。
初期は歩き始めの痛みや長距離歩行時のだるさから始まり、徐々に疼痛が持続するようになり、悪くなると座ったり寝ているときにも痛みを感じるようになります。また股関節の動きが悪くなり内旋や外転、屈曲・伸展がしにくくなり、歩き方もぎこちなくなります。
股関節周囲の筋力トレーニングやストレッチは疼痛を改善させることが知られています。杖を使用して関節にかかる体重を減らすことも疼痛を和らげます。
鎮痛薬には複数の種類があり、患者さんの状態によって使い分けたり、複数の種類を併せて使い疼痛をコントロールします。
骨盤をや大腿骨の骨を切って体重がかかる部分に軟骨を移動させる骨切り術や、関節を金属のインプラントに置き換える人工股関節置換術が行われます。
人工股関節置換術は整形外科における20世紀最大発明とされ、21世紀になってからも材料の進歩や手術技術の進歩により非常に良好な結果が得られるようになっています。
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