神谷病院では、神谷健康プロジェクトとして、地域の方に向けた健康講座の「神谷いきいき健康スクール」を定期的に実施しています。第六回目となる今回は、管理栄養士による「見た目でわかる!手間をかけずに元気を続ける食事」と言語聴覚士による「元気に食べるための“口の体操”オーラルフレイルを予防しよう!」の二部構成でお話をしました。
本記事では、第六回の健康講座の内容を抜粋し、紹介したいと思います!
第一部では、管理栄養士による講話を行いました。はじめに食べることには多くの意味があると話した管理栄養士が
「食事に関心のある人は食べ過ぎないようにという言葉が刻み込まれているのではないでしょうか。」
と投げかけると、当たり前と言わんばかりに参加者たちはうなずきます。
「実は、腹八分目を目安にいろいろな食事をまんべんなく食べ、太らないことを大切にする考え方は壮年期、中年期までで70歳以上の高齢期では現状の栄養状態を維持することを意識する必要があります」
と年齢によって食事の注意点が変化することを示し、高齢期のからだの変化と食事量の減少について説明しました。
では、“年齢とともに自然と減っていく食欲・食事量に対し、何から始めればいいのか?”という疑問に対しては、
①朝ごはんから始めること
②食事の組み合わせは難しく考えず、主食、主菜、副菜をグループ分けし、その三点をそろえること
この2つから始めることを提案。講話の中で、主食、主菜、副菜の組み合わせ例を身近に手に入るものや料理が苦手な方でも入手できるもので提示しました。
そして、①、②ができるようになったら、
③野菜の彩りを豊かにしていくこと
を意識してほしいと話しました。栄養価や量などを難しく考えると続けることが大変になってしまうと指摘し、野菜の色を増やすことをまず意識するだけでも、食欲がそそられ、栄養バランスのいい食事を続けられるきっかけになるとお話ししました。
第二部では、言語聴覚士による口腔体操を行いました。はじめに言語聴覚士から、“食べ物を食べて飲み込むということはどんなことなのか?““どんな筋肉を使っているのか?“という説明があり、実際にどの筋肉が動いているかを参加者も触れながら確かめてみました。
なるほど、ここが動いているのかと実際に触れることで納得した様子の参加者と、実際に口腔体操を行います。舌やのどの筋肉を鍛える方法として、舌を左右に動かし、頬を舌先で押す動きなどを紹介。筋肉の動きを意識しながら口腔体操をする参加者の姿が印象的でした。
最後に、言語聴覚士は、
「無理せず、まずは片方5回ずつでもいい。だんだんと数を増やしていくのがいいですね。物足りないと思ったら、自分の手で頬を押して、舌先と手で押し相撲する感覚でやってみてくださいね。よく、ご飯をレンジでチンする間にやるという方もいます。ぜひそういった隙間時間に継続していただければ」
と口腔体操の継続の大切さをお話ししました。
2023年に“神谷いきいき健康スクール”をスタートし、初の神谷病院での開催でしたが、大きな問題もなく、無事に終了することが出来ました。帰り際にまた参加したい、体操をまたやりたいと声をかけてくれた方もおり、この活動の輪を多くの方に広げていきたいと改めて感じました。
来年は、会場が遠方で参加しにくい方や歩きづらい方のため、職員が会場まで伺うスタイルの出張講座も積極的に行っていく予定です。地域の方の健康増進に寄与できるよう、精進してまいりたいと思います。
出張公開講座のお申込み・問合せ:TEL.03-5959-7008(中村・若野)
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