2月22日(土)、当院が地域の健康貢献事業として進めている「第7回 神谷いきいき健康スクール」を開催しました。今回のテーマは「シニアのための肩の健康教室~肩の痛みとの向き合い方~」です。
多くの人が感じている肩の痛みの原因やその対策について、リハビリ専門職の理学療法士(PT)と作業療法士(OT)が体操を交えてお話ししました。
本記事では、このイベントの様子をレポートしたいと思います。
「『肩の痛み』というと、はじめに思い浮かぶのは『肩こり』ではないでしょうか。」
本講座の講師を務めた理学療法士が参加者に問いかけ、「肩こり」の概要を説明しました。肩こりとは、一般的に、頚部から両肩部にかけてのこわばり感、不快感、重量感、痛みを指す総称。そして、「肩がこる」という言葉は日本人特有の表現であり、夏目漱石が作った言葉であるという説も紹介しました。
肩こりの原因は腰の痛みと同様にいまだにわからないことが多いそうですが、一般的には同じ姿勢を続けることや巻き肩やいわゆる猫背といった姿勢の特徴で、頭や腕を支える筋肉が緊張し硬くなります。そのため、その部位の血流が低下し酸素などの必要な物質が届かなくなり、また疲労物質も排出されずに蓄積するため、肩がこると言われているそう。
講話では、痛みをこらえて運動しても悪影響を与える可能性があると説明。まずは無理せず安静に過ごし痛みが落ち着いたあと、初めに行う運動として「コッドマン体操」を紹介しました。
次に作業療法士による『肩の体操』。
肩こりが起こりやすい姿勢の巻き肩、猫背と講義があったことをうけ、肩甲骨まわりをしっかりと動かすトレーニングを参加者全員で実践。
「普段から鳩胸を意識してください。また、体操を行うとき、筋肉を伸ばすことに満足されてしまう方もいるので、伸ばすだけではなくて、縮める運動も大切です」
とアドバイスする場面もありました。
最後に参加者から普段気になっている質問を受け付けると、
「リュックは持たないほうがいい?」
という質問が。これに対し
「リュックは荷物の位置が重要。肩紐が長すぎる方もいるので、密着させた方がいい。身体に合わせて調節してください」
と話がありました。また、
「家でできるエクササイズは?」
との質問には、
「壁に手をついて円を描くように動かす運動もあります」
と実際に動きを披露しながら、和やかに参加者と交流しました。
2024年度最後の講座が終了し、参加者からは
- 肩の痛みがあったので、良い機会に講座を聞くことが出来てよかった
- とても有意義でした
- ひざなどもやってほしい、近場でやってくださって良かった
等のコメントをいただくことが出来ました。
一方で、公開講座の周知の方法や休憩のタイミングなどの運営上の課題もご指摘もいただきました。次回より本講座の反省を活かし、地域の健康増進の一助となるよう活動を続けてまいります。
次回は2025年5月11日に赤羽会館の講堂で公開講座を行う予定です。ホームページにてご案内しますので、お楽しみに!
ページトップ
関連施設Facility
医療法人社団田島厚生会
医療法人社団 田島厚生会舟渡病院
株式会社ケアネット・トキ